数学

フーリエ級数展開

フーリエ級数展開とフーリエ変換は、名前は似ているが全く異なるものを指す。今回は、フーリエ級数展開の話を進める。

フーリエ級数展開とは、周期的な関数\(f(x)\)をsinやcosの和で表す動作のことである。この式は、周期\(L\)を使って次のように表せる。

$$f(x)=\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^{∞} \left[ {a_{n}cos(\frac{2πnx}{L})}+b_{n}sin(\frac{2πnx}{L}) \right]$$

$$a_0=\frac{2}{L}\int_{-L/2}^{L/2} f(x) dx$$

$$a_n=\frac{2}{L}\int_{-L/2}^{L/2} f(x)cos(\frac{2πnx}{L}) dx$$

$$b_n=\frac{2}{L}\int_{-L/2}^{L/2} f(x)sin(\frac{2πnx}{L}) dx$$

たまに\(\frac{a_0}{2}\)を\(a_0\)と書く本もあるため、かなりややこしいことになっている。この差は、「\(\frac{1}{2}\)は定数だから、同じく定数である\(a_0\)とまとめれば見栄えが良くなる」という意味しかない。事実、f(x)の展開後の第一項を単に\(a_0\)と書いてある本では、\(a_0\)を求める公式は次のようになっているはずだ。

$$a_0=\frac{1}{L}\int_{-L/2}^{L/2} f(x) dx  (a_0と\frac{a_0}{2}をまとめた場合)$$

もし\(\frac{a_0}{2}\)の方で覚えておけば、「\(a_0\)も\(a_n\)も\(b_n\)も、公式の右辺には全部最初に\(\frac{2}{L}\)がつく」と覚えられるため、公式を思い出しやすくなる。よって、管理人は一番上の式ように\(\frac{a_0}{2}\)で覚えることをおすすめする。

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行列式の計算方法

2×2行列式は、次のように表される。

$$\left[\begin{array}{cc}a_{11}&a_{12}\\  a_{21}&a_{22}\\  \end{array}\right]=a_{11}a_{22}-a_{21}a_{12}$$

3×3行列式は、次のように表される。

$$\left[\begin{array}{ccc}a_{11}&a_{12}&a_{13}\\  a_{21}&a_{22}&a_{23}\\  a_{31}&a_{32}&a_{33}\\ \end{array}\right]\\=a_{11}a_{22}a_{33}+a_{21}a_{32}a_{13}+a_{31}a_{23}a_{12}\\-a_{31}a_{22}a_{13}-a_{21}a_{12}a_{33}-a_{11}a_{23}a_{32}$$

ここまでは暗記できるが、4×4からは正攻法で考えるしかない。今回は、1行目の要素に注目して行列式を求める。

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テイラー展開・マクローリン展開とは

x=aの周りでテイラー展開することとは、任意の関数f(x)を下の式のような形式で表すことである。

$$f(x)=\sum_{k=0}^{∞}{\frac{f^{(k)}(a)}{k!}(x-a)^k}$$

また、a=0のときは下のように書けるが、この場合を特別にマクローリン展開という。

$$f(x)=\sum_{k=0}^{∞}{\frac{f^{(k)}(0)}{k!}x^k}$$

ここで、\(f^{(k)}(x)\)はf(x)のk階微分であった。

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