力積と運動量の関係

力積とは、時間\(Δt\)の間に、力\({\bf F}\)が物体に与える運動量のことである。数式では、次の式の左辺のような形をとる。

$${\bf F}・Δt={\bf p}(t_0+Δt)-{\bf p}(t_0)・・・(1)$$

この記事では、まず力積のイメージをF-tグラフでつけた後、壁がボールに与える力積を求める。

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ニュートンの運動の法則と質量の意味

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ニュートンの運動の第1法則(慣性の法則)

物体に働く力がつり合っていたり、全く力が働いていない場合、その物体は静止し続けるか、等速直線運動をする。

ニュートンの運動の第2法則(運動方程式)

力\({\bf F}\)、物体の質量\(m\)、物体の位置\({\bf r}(t)\)は次の関係を満たす。

$${\bf F}=m\frac{d^2{\bf r}(t)}{dt^2}$$

ニュートンの運動の第3法則(作用反作用の法則)

物体Aが物体Bに力を与えるとき、物体Bも物体Aに対して、その力と同じ大きさかつ逆向きの力を与える。

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化学ポテンシャルとは

化学ポテンシャル

化学ポテンシャル\(μ\)とは、系の内部変化に関係した状態量で、次のように定義される。

$$μ≡\left(\frac{∂E}{∂N}\right)_{S,V}=\left(\frac{∂F}{∂N}\right)_{T,V}=\left(\frac{∂H}{∂N}\right)_{p,S}=\left(\frac{∂G}{∂N}\right)_{p,T}$$

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エンタルピーとは

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エンタルピー\(H\)とは、次のように定義される状態量のことである。

$$H≡U+pV$$

エンタルピー変化\(dH\)は、定圧過程においては熱量の変化\(d’Q\)と等しくなる。この記事では、なぜそのようなことが言えるのかを示す。

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極座標のシュレディンガー方程式に関するハミルトニアンの導出

量子力学のハミルトニアン\(\hat{H}\)は次のように表された。

$$iħ\frac{∂}{∂t}Ψ({\bf r},t)=\left( -\frac{ħ^2}{2m}∇^2 +V({\bf r}) \right) Ψ({\bf r},t)$$
$$iħ\frac{∂}{∂t}Ψ({\bf r},t)=\hat{H}Ψ({\bf r},t)$$

参考:シュレディンガー方程式と運動量演算子の求め方

この記事では、極座標のラプラシアンから、極座標のシュレディンガー方程式とハミルトニアンを求める。

なお、水素原子のまわりの電子や球面調和関数の導出などについては別の記事にまとめてあります。

参考:水素原子中の電子の波動関数と球面調和関数の導出

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熱力学第〇法則まとめ

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熱力学には、熱力学第零法則から第三法則までの基礎的な4つの法則が存在する。この記事では、これらの法則の概要を解説する。

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エントロピー増大則

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エントロピー増大則とは、断熱過程における不可逆変化で、エントロピーが増大する法則のことである。数式で表すと次のようになる。

$$dS≥0$$

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カルノーサイクルの効率

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カルノーサイクルとは、等温過程断熱過程という準静的過程で構成された可逆サイクルのことである。前の記事では、このサイクルの熱効率\(η\)を求めた。

今回の記事では、カルノーサイクルを使って、可逆サイクルの熱効率の方が、不可逆サイクルの熱効率よりも大きいことを示す。

参考:カルノーサイクルの仕事と熱効率

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