固体物理の分野で結晶構造を考察するときは通常、結晶を格子とみなして考える。そしてその結晶格子の最小繰り返し単位のことを、単位格子とよぶ。単位格子は、頂点(格子点)・辺・面といった要素で構成されている。そしてそれらは、それぞれ結晶を構成する原子・原子間距離・格子点に囲まれた面(格子面)に対応している。
特に格子面は、結晶によるX線回折を考えるうえで不可欠な要素となっている。X線回折は結晶の同定に役に立つツールであるため、格子面への理解が重要であることは明らかだろう。
この記事では、結晶格子についてと、格子面の名前であるミラー指数について書く。